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「近藤医師のベストセラーを読んで」 2013.06.25
「医者に殺されない47の心得」という本が売上ランクングの上位を占めています。著者は近藤誠(K)氏で、高校・大学を慶應義塾に学んだ研究熱心な放射線科医です。参考になる記載もあろうかと読んでみました。その中の3項目について検討します。
 1、「世界一、医者が好きな日本人」・・・先進国の2倍以上の受診回数と書かれています。しかし、かぜや胃腸不調の場合、既に市販薬を服用し、改善しないので医療機関を訪れる方が多い印象です。決して日本人は医師にかかることが好きなのではない、と感じます。K氏のような大学病院医師は、まだそこまで気づいていないのでは?
 2、「かぜ薬も抗がん剤も、病気を治せない」・・・K氏によれば、“発熱・せきなどの症状はすべて病原体を追い出そうと闘っているサイン→薬は自然治癒力を邪魔する”です。いっぽう私は、かぜの症状を病原体との戦いにおける生体の過剰反応と見ていますので、薬剤による対症治療は過剰反応を鎮めることで心身を不快さから開放し、抵抗力を向上させる合理的方策だと思います。
抗がん剤の有効性に関しては、血液のがん(白血病、悪性リンパ腫など)以外には、K氏と同様に根本治療手段にならぬことは勿論、延命力さえ私も疑問視しています。
 3、「基準値を操作すると儲かるのは誰」・・・現在、最高血圧130以上が高血圧とされ、また総コレステロール値220を超すと一律に高脂血症ととらえられる傾向があります。K氏は“画一性”に危惧を抱いています。私も同感です。
年齢や個体差を無視する医療は見直すべきです。高血圧では、中国医学の生体観が参考になるでしょう。

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